光学システムやレンズに関する技術情報のことなら

樹脂材料のトレンドと選定のポイント

近年、製品自体の軽量化や薄型化、小型化が進む中で、光学系自体も製品のそれと同じ要求が求められる傾向にあります。光学製造設計ナビを運営する株式会社トヨテックでは、研磨加工によるガラスレンズと射出成型によるプラスチックレンズ、両方の加工をしておりますが、軽量化や小型化には主にプラスチックレンズの使用が有効です。

ここでは、ガラスレンズとプラスチックレンズを様々な角度から比較しながら、 樹脂材料のトレンドと選定のポイントを説明していきます。

 

 

 

 

 

ガラスレンズとプラスチックレンズ

 

一般的に、以下の点でガラスレンズはプラスチックレンズより優れています。

● 温度や湿度などの環境変化に強い
● 屈折率が高い
● 光の分散の程度を表すアッベ数
● 紫外線や赤外線など可視光外の波長による光に強い

一昔前のフィルムカメラや交換レンズに使われていたレンズは全て研磨加工による球面の ガラスレンズでした。2000年代に入りデジタルカメラに使われるレンズは全て球面の ガラスレンズではなく、非球面のプラスチックレンズや非球面のガラスレンズが使われ始めました。理由は、コンパクトデジタルカメラといわれたように小型化のトレンドが進んだこと。また、プラスチックレンズ用の樹脂材料の性能や特性が向上したことが挙げられます。

その後、スマートフォンの台頭により更に製品に小型化、薄型化が求められ、光学系自体も小型化が必要となり、ますますプラスチックレンズが多用されるようになりました。

このようにプラスチックレンズは製品の小型化や軽量化にはガラスレンズより有利であり、 一般的に、以下の点でプラスチックレンズはガラスレンズより有利とされています。

● 同じ体積だとして、プラスチックレンズはガラスレンズの半分の軽さ
● 形状の自由度が高い
● 安い単価で大量生産が出来る

光学プラスチックレンズ用の樹脂材料としては、PMMA(アクリル)と PC(ポリカーボネート)が主なものでした。
PMMA樹脂材料の特色としては、アッベ数が高い、低い複屈折、表面硬度が高いなどが挙げられ、PC樹脂材料の特色としては、比較的高い屈折率、高い耐衝撃性、高い耐熱性などが挙げられます
主に日系の材料メーカーがコンパクトデジタルカメラやスマートフォンへの搭載採用を競い合い、PMMAやPCの性能をさらに改良した樹脂材料が次々に開発されました。

日本ゼオンのZeonex K26RやF52R(COP)や三井化学のAPEL(COC)、またPCを改良した大阪ガスケミカルのOKPシリーズ、三菱ガス化学のIupizeta EPシリーズなどが挙げられます。


※当社比較

樹脂材料の検証

 

性能が改良された新しいプラスチックレンズ用の樹脂材料を、当社は成形メーカー目線で 検証してきております。サンプルプレート成形用の金型を用いて、成形性、面精度の出しやすさ、ごみ・異物の出やすさ、複屈折の度合い など様々な項目で対比をしております。 当社にとってどの樹脂材料が使いやすいのかを材料選定のポイントの1つの要素としております。

こういった様々な樹脂材料を取り扱ったことがある経験を活かし、お客様の製品用途や要求仕様に対して最適な樹脂材料をご提案させていただいております。

 

複屈折確認

※当社比較
成型品 外形:φ25㎜ (鏡面平面範囲φ18㎜)
厚さ:3㎜
測定器:偏光板クロスニコル(画像)

 

光学設計のことなら、光学設計技術ナビまで!

 

光学設計技術ナビを運営する株式会社トヨテックでは、オプトメカトロニクスの総合光学メーカーとして、お客様のニーズにあわせてゼロから設計開発を行い、製品化までを一貫サポートしております。


「こんな製品がほしいんだけど...」「レンズでこんなことってできるの...?」を実現するのが、光学設計のプロ集団である光学設計技術ナビです。光学設計にお悩みの方は、光学設計技術ナビまでお気軽にご相談下さい。