基板(レンズ)表面の反射光量を下げる事でレンズの透過光量を上げるためのコートです。
基板をBK-7とします。
(BK-7/光学ガラス - レンズやプリズム以外に、ミラーやビームスプリッターの基板や各種蒸着フィルターの基板などに使用されています。)
基板に対して1~3層の誘電体膜を付ける事で反射率が下がります。
1層コートは全体に反射率を下げています。(4.2%→1.3%程度)
2層コートは、特定の波長だけの反射率を下げています。(550nm付近)
3層コートは、波長全体に反射率が下がっています。(450~700nm)
そのため、どのようなコートを選択するかは製品用途によって選択が必要です。
光の透過光量、反射光量を分けるコートのことを意味します。特に50:50に光を分ける時、ハーフミラーコートと呼んでいます
製品規格によっては80:20や60:40などいろいろな光の分離の膜設計をすることで細かな分離設定の実現が可能です。
短波長側の透過光量を阻止し、長波長側の透過光量を透過させるコートです。
短波長側の透過光量を透過させて、長波長側の透過光量を阻止するコートです。
波長が700nm以上(∴可視光の光量は透過、赤外線領域の光量を阻止する場合)
IRカットフィルタ(InfraRed Cut Filter)とも呼ばれています。
ある特定範囲の波長のみの光量を透過させ、それ以外波長は光量を阻止するコートです。
製品規格により、さらに波長範囲を狭くして通過させる事も膜設計を行う事で可能です。
蒸着材料に誘電体を使用し、ある範囲の波長に限定して反射光量を上昇させるコートです。
入射角が変る事で分光特性波形に変化があるのが特徴です。製品自体の耐久性試験が必要な場合には誘電体ミラーを選択する事が多く見られます。
蒸着材料にアルミ(金属)を使用し、波長全域の反射光量を上昇させるコートです。
金属膜を使う事で波長全体に渡り高い反射光量を得ることができますが、誘電体膜レベルの特定波長での高い反射光量は得られません。ただし、入荷角度を変えても反射光量の変化に影響が無いのが特徴です。
*誘電体ミラーコートにするのか、または金属ミラーコートにするのかの判断は、製品仕様により選定する事が必要です。
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